江戸崎の山車の特徴と構造

山車は、飾りを立てた車または屋台で、これを祭りのときに曳き歩き、笛や太鼓でにぎやかに祭りのムードの盛り上げ役のようなものです。 山車曳きや「あんば(佐原)囃子」などが、約400年前の天正時代に江戸崎に伝わり、江戸崎の祇園では古くから神輿の余興として行われていましたが、現在では祭りの主として山車の運行が行われています。

大正時代の山車(切通町)
昭和3年時の山車(戸張町) 昭和23年の山車(浜町)
現在の江戸崎の山車
西町(にしまち)
浜町(はまちょう) 本宿町(ほんじゅくちょう)
切通町(きりどうしちょう)
戸張町(とはりちょう) 荒宿町(あらじゅくちょう)
根宿町(ねじゅくちょう)
田宿町(たじゅくちょう) 大宿町(おおしゅくちょう)

江戸崎の山車の特徴と構造

【1】車がついている台座部分には、運行する際の舵とブレーキが付いており上部の 屋台部分にはお囃子を演奏するためのスペースがあります。 大屋根は「破風(はふ)」の部分が分解可能で、山車小屋に収納する際に外す 町内もあります。 車輪は当初は木製の車輪を使用していましたが、現在では全町内の山車は ゴムタイヤに変わりました。 舵とブレーキはそれぞれの町内独自の構造になっています。

【2】最大の特徴は、台座部分の中心部に軸棒が通してあり、そこを中心に山車の上部の屋台部分が回転する構造になっており、四方に張り出した棒を若衆がお囃子の演奏に合わせて押し回します。これは「ぶん回し」と呼ばれ、「早調子」と いう軽快なお囃子の演奏にのせて各町内の四つ角や広場で行われます。

【3】屋台上部には各町内の紋が描かれた提灯が飾られます。山車を彩る彫刻や、山車本体の形 は町内ごとに微妙に違うのが見所のひとつでもあります。

町内ごとに違う飾り付け(大宿町)
多数の提灯が飾られます(本宿町) 花飾りが山車の特徴(根宿町)
昭和初期までは木製車輪(浜町)
現在は自動車用を使用(田宿町) 屋台の広さもそれぞれ(荒宿町)
お囃子の演奏(西町)
ぶん回し(浜町) 勢いよく回ります(大宿町)
山車の準備と組み立て

江戸崎の山車は各町内ごとに「山車小屋」に山車を保管しています。

若衆が集まっての準備や組み立ても祭りの楽しみの一つ。 祭りに携わる人々の山車に対する思い入れもひとしおで、明治・大正時代から愛されてきた各町内の山車も平成時代になってから、 8つの町内が山車を新調・改築しました。 江戸崎祇園祭の主役でもある山車も、その準備や作り方にも町内ごとに個性が あります。

早朝、山車小屋に集合(根宿町)
山車小屋の大きさも様々(浜町) 山車小屋から出される山車(田宿町)
屋根を取り付け、掃除(本宿町)
念入りに磨き込みます(荒宿町) 提灯の取り付け作業(戸張町)
Copyright(c) 2009 edosaki syoyukan.All Rights Reserved 
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を禁じます。